インターネットとマルチメディア
The Internet and Multimedia
近藤
和弘Kazuhiro Kondo
山形大学
工学部 電子情報工学科Dept. of Electrical and Information Engineering, Faculty of Engineering, Yamagata University
今までは考えられなかった様々な情報がインターネットを利用して伝送されるようになってきた。特に音声、画像等の実時間、あるいは準実時間性の高いメディアも伝送されるようになった。しかし、元々静的データを伝送するために構築されたインターネットではこれらの実時間データをそのまま伝送するのは困難である。そこでインターネットを実時間伝送向きに拡張する試みが行われている。主な動きは既存プロトコルを拡張し、伝送特性を実時間伝送が可能な程度に安定させる方向だが、逆に伝送品質がある程度劣化してもこれを補う信号処理方式も検討されている。
ここでは特に音楽等の音響信号、音声信号、ならびに動画像信号の伝送について述べる。会話等双方向のの通信形態と単一方向の放送形態両方について述べる。特に最近話題となっている音楽配信とインターネット電話については動向を詳しく説明する。
インターネット自体が統一性のない混沌とした分野であるため、本稿もまとまりがなくなってしまった感があるが、なるべく多くの参考文献を挙げておいたので、これでご勘弁願いたい。なお、非常に変化の激しい分野であるため、インターネット等を通じて常に最新の情報を入手されることをお勧めする。
本講演の機会を与えて下さった中川先生を始め、本講演会関係者各位に感謝します。
参考文献
総論
音響信号処理
音声信号処理
Voice over Networks
画像信号処理
Videoconference
プロトコル
電子透かし
その他
予稿や講演では述べないが、インターネットを用いたマルチメディアの家庭への普及の鍵となる高速加入者アクセスについて参考資料を挙げておく。
略歴
近藤
和弘(こんどう かずひろ)山形大学
工学部 助教授1982
年3月 早稲田大学 理工学部 電子通信科 卒業1984
年3月 早稲田大学 大学院 理工学研究科(電気工学専攻) 修了1984
年4月 日立製作所 入社、中央研究所 勤務1992
年9月 テキサス・インスツルメンツ筑波研究開発センター入社1995
年2月 Texas Instruments Inc. 長期出張、DSP R&D Center 勤務1996
年4月 Texas Instruments Inc. へ転籍、DSP R&D Center 勤務1998
年6月 早稲田大学 博士(工学)1999
年1月 Conversational Computing Corporation入社1999
年4月 山形大学 工学部 助教授